「お城は渡さぬ。ならぬことは、ならぬのです」
大河ドラマ「八重の桜」では、ドラマ前半の最大の山場、鶴ヶ城籠城戦がはじまった。新政府軍による怒涛の進撃、そして砲撃・戦闘シーンはじつに迫力ある映像の連続で、戦慄さえ覚えたぞ。
八重「今、この時にそった昔ながらの考えでなじょしますか。これは男だけの戦いではねえなし。都から傷だらけになって帰って来たみなさまを見だときから、帰って来なかった家族を待ち続けたあの時から、男も女子もねえ。これは会津すべての戦いだ。私を戦に加えっせ。私の腕はお役に立つ。それを使わねえなら、戦いを放棄したと同じこと。私は山本覚馬の妹だ。鉄砲のことならだれにも負げねえ。敵にお城は渡さぬ。仲間がやられるの、黙って見るつもりはねえ。私たちの大事な故郷・会津は、この手で守る」
内蔵助「…んだら 心行くまで戦うべ。行くぞ」
官兵衛「会津武士の姿、目に焼き付けてくれる!」
「私は山本覚馬の妹だ。鉄砲のことならだれにも負げねえ」というこの言葉は、内蔵助の心をつかんだじゃろう。いやいや、八重さん、頼もしい。
砲煙の中での戦闘シーンも迫力満点で、史実でもこの日、八重さんは北出丸で少年たちを指揮している。
八重「敵は堀のすぐ外だ。旗の近くにいるのが侍大将だ。よーぐ狙えば必ず当たる。合図したら一斉に撃ちなんしょ!さすけねぇ。私がいっしょだ。んだら、行ぐべ!」きっと実際の八重さんも、不安になる少年たちを、このドラマのシーンのように勇気づけていたのじゃろう。
八重さんが大山巌を狙撃したシーンも痛快じゃった。大山巌は薩摩藩二番砲兵隊長として従軍していたが、この日、たしかに鶴ヶ城大手門前で会津側の射撃により、右股を撃ち抜かれている。これが八重さんのスペンサー銃の銃弾である可能性は十分にありえるじゃろう。
とまあ、八重さんに関する場面はなかなか痛快だったりするわけじゃが、ドラマ全体としては、つぎからつぎへと悲劇が連続てんこ盛り。この日も、西郷頼母一族の自決、飯盛山での白虎隊の悲劇など、心の準備はできていたのですが、さすがにきつくい。そして来週には中野竹子さんも……orz
そして、印象的だったのが神保内蔵助と田中土佐が腹を切る場面。
そして、印象的だったのが神保内蔵助と田中土佐が腹を切る場面。