いま、ネットで話題の「石田三成CM」。おそらく世界初の武将CMというふれこみで滋賀県が企画したもらしい。Twitterでもその破壊力、シュールさが「中毒性がある」とうけているようじゃ。 細かいところに小ネタがきいているし、この昭和臭にはノスタルジーも感じて、じつによい出来じゃ。
石田三成CM<第一弾>
徳川家康が天下をとったことによって、石田三成が不当に貶められてきたのはたしかじゃ。江戸時代は三成の事績は封印されてきたし、徳富蘇峰は三成について「三百年間、知者からも、愚者からも、賢者からも、味者からも、憎悪・侮蔑・非難・攻撃の標的となっていた」と記している。明治以後に石田三成は復権したものの、その視点の置き方によっては、やはり狡智、君側の奸、融通が利かない、虎の威を借る狐などなど、辛辣なものになりがちではある。大河ドラマ「黒田官兵衛」でも、すごい嫌な奴に描かれていたしな。
じゃが、今年の「真田丸」では、山本耕史が義の人・石田三成を演じてくれることじゃろうから、このCM動画とともに三成の人気回復がなされるかもしれん。なんせ「配下にするなら三成」だし「忠義心NO.1」じゃからな。「正しい理念で、すてきな治世」というキャッチも、これまたすばらしいしw

石田三成の理念といえば、その旗印にもある「大一大万大吉」(だいいちだいまんだいきち)。「一人が万民のために、万民は一人のために尽くせば、天下の人々はみんな幸せになれる」という思いがこめられておるそうじゃ。
このCMには「ふざけすぎ!」「税金の無駄遣い!」という批判もあるようじゃが、石田三成という人物への評価が見直され、注目度が上がれば、それでいいのではないかと、わしは思う。それよりなにより、このCMは、ほんと、よくできているしな。
わしも鎌倉市にCMつくってほしいくらいじゃよ。