山田直輝のゴラッソ2発で、湘南がリーグ最終戦に勝利。名古屋グランパスをJ2へ道連れに。グラサポには申し訳ないが、これも勝負の世界。是非に及ばずじゃ。
2016 J1 2ndステージ 第17節 @ パロマ瑞穂スタジアム
名古屋グランパス 1−3 湘南ベルマーレ
最終節までもつれこんだJ1残留争いのカギを握ったのは、けっきょく湘南ベルマーレということになった。もっとも、わしらはこういうカギの握り方をしたかったわけではないんじゃがな。で、甲府さん、新潟さんは、この御礼にどんな選手を融通してくれるんじゃ?
すでに降格が決まっている湘南と、残留をかけて負けられない名古屋。 プレッシャーのかかり具合がぜんぜんちがうわけで、試合は終始、湘南のペース。「じつに、のびのびとプレイする湘南の選手達」とか実況にいわれたときは思わず苦笑いじゃったが、たしかにそんな印象の90分じゃった。
といってもシュートの数は名古屋の18本に対して湘南は7本。そのうちの3本が決まってしまったんじゃから、これまでいわれた決定力不足とはなんだったの? ともいいたくなった。今日は高山もちゃんと決めたしね。
山田直輝の2発はいずれもゴラッソ。とくに闘莉王をぶちぬいて、右足でゴールを決めた場面は鮮烈じゃった。あわやハットトリックというバーを叩くシュートもあったしな。試合後のインタビューでは、湘南に残ってくれそうな感じのコメントもあったけれど、ともかくもクラブは山田直輝を残すべく、レンタル延長、あわよくば完全移籍に向けて、全力を尽くしてほしい。
試合終了のホイッスルの後、沈黙するスタジアムにベルマーレビッグウエーブが響いていた。2016シーズンは7勝6分21敗勝点27で、残留圏内の新潟との勝点差はわずかに3。等々力での川崎戦、ホームでの広島戦、日立台での柏戦、そして吹田でのガンバ戦。どれかひとつでも勝ちきっておけば…あと数分耐えることができていれば…と、今になってあらためて思う。後悔先に立たずとはいえ、今日戦った名古屋はもちろん、残留した甲府、新潟、磐田と、わしらの間にそんなに差があるとは思えないんじゃが、現実は冷徹で厳しいね。
この日は勝利のダンスはあえてやらなかったようじゃな。そうじゃよな、武士の情けじゃよな。てか、そもそもうちだって降格だし、名古屋よりも順位は下じゃからな。グラサポ女子が泣いている中継映像をみていたら、2010年、日本平を思い出したよ。そういえば、あのときも清水サポは湘南サポに配慮して、勝ちロコとやらを封印して、エールを送ってくれたっけ。あれは心にしみたよ。
まあ、わしらはその後2回も降格しておるし、多少の免疫ができておる。じゃが、グラサポさんはオリジナル10のビッグクラブの自負心があるゆえ、ショックはでかいじゃろう。そういえば、2010年の名古屋の優勝は平塚じゃったな。あのときはグラサポさんから「帰ってこい!」なんてエールをもらったけど、まさか5年後にこういうことになるとは……。来年、意趣返しはやめておくれよ。ともにJ1をめざそうぞ。
じゃが、わしらにはその前に天皇杯がある。湘南ベルマーレの今シーズンは、まだ終わっていない。終わりよければすべてよし。そんな1年の締めくくりを期待したいものじゃ。