鎌倉・室町
北条高時といえば、内管領・長崎円喜や外戚・安達時顕に政務を任せ、自らは犬あわせ(闘犬)と田楽にうつつをぬかした暗愚な人物、というのが世間一般の見方のようじゃ。この点については「太平記」はかなり大げさに書いている。さりとて全否定することもで…
逗子の田越川畔に「六代御前の墓」がある。かつて田越川のほとりは刑場であったことから「御最期川」とも呼ばれていたそうじゃが、六代御前は今から800年ほど前の正治元年(1199、諸説あり)、このあたりで処刑されたと伝えられている。 田越川(神奈川県逗…
北条義時公を支えた側近、御内人として忘れてはならないもう一人が安東忠家じゃ。安東忠家と金窪行親はニコイチな名コンビとして『吾妻鏡』に登場してくる。そこで今回は安東忠家について紹介するぞ。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、源頼朝公の退場が迫ってきた。これからは北条が、義時公が鎌倉のてっぺんになっていくわけじゃ。ところで、100年以上にわたり北条得宗家を支えていくのが御内人である。今回は、得宗被官、御内人の嚆矢のひとりというべき「金…
赤穂浪士の討入、伊賀越の仇討とならんで、日本三大仇討のひとつとされる曾我兄弟の仇討。この事件、たんに曾我兄弟が親の仇を討ったというだけではなく、じつは源頼朝公暗殺を目的としたものであったという説があるようじゃ。
蹴鞠にうつつをぬかし、政治をほったらかしにしたなど、なにかと評判がよろしくない2代将軍源頼家公。その理由によく出てくるのが、土地をめぐる訴訟で「領地の多い少ないは運しだいだから、ごちゃごちゃいうな!」と絵図に一本線を引いた話じゃが(『吾妻…
「源行家。彼を味方をつけた者は、必ず負けるという死神のような男。鎌倉方に捕まり、首をはねられるのは、これより少し後のこと」……。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、長澤まさみさんのナレーションでけちょんけちょんの評価を受けた杉本哲太さん演じる源…
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、菅田将暉さんの九郎判官こと義経殿がやばいといわれている。しかし、兄弟の思いがすれ違っていくことに、やっぱりわしは涙を禁じ得ない。そこで、九郎殿が頼朝公に宛ててその思いを綴った「腰越状」を超訳しながら、その思…
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、父・武田信義とともに源(木曾)義高をそそのかしたことで頼朝公に殺されてしまった一条忠頼。その真相はよくわからないところが多いが、よいきっかけなので整理しておこう。 一条忠頼之墓(山梨県南巨摩郡富士川町、Wikipe…
GWということで、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で話題沸騰した上総広常を偲び、朝夷奈切通をぷらぷらとしてきた。朝夷奈切通は鎌倉七口のひとつで、神奈川県鎌倉市十二所から横浜市金沢区朝比奈町を結ぶ中世の古道じゃ。これから行こうという人もいるかもな…
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、菅田将暉さん演じる源義経がいかにも「やばいやつ」として注目されているな。それに比べて対照的に、実直でなかなか「よい人」として描かれているのが迫田孝也さん演じる源範頼じゃ。そこで今回は、蒲殿こと源範頼殿につい…
すっかりごぶさたしてしまったが、きょうは書かずにはおれまい。そう、上総広常のことを。「鎌倉殿の13人」第15回「足固めの儀式」は、まさに神回じゃったぞ。 上総介広常(大日本六十余将 Wikipedia)
今日は源頼家公について。頼家公といえば、大河ドラマ「草燃える」では郷ひろみさんが演じ、その印象が強いのじゃが、「鎌倉殿の13人」では、金子大地さんが演じることになっておる。 源頼家役の金子大地(「鎌倉殿の13人」)と郷ひろみ(「草燃える」)
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、少年ジャンプ「逃げ上手の若君」のおかげか、最近、鎌倉北条氏の人気がうなぎ上りじゃな(そんなことはない)。そこで、あらためて、鎌倉北条氏は、なぜ天下をとったのか、そのルーツから紐解いておこう。
さて、今回は石橋山の戦いについて。治承4年(1180)、源頼朝公が平家打倒を掲げて決起したものの、大庭景親ら平氏方に敗れた戦いじゃ。 石橋山古戦場碑
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は大いに盛り上がっておるようじゃな。早くも源頼朝公の挙兵、山木館襲撃へとすすんでいくわけじゃが、ドラマで完全に憎まれ役となっている山木兼隆と堤権守信遠について、まとめておくぞ。 山木兼隆 『頼朝旗起八牧館夜討図』
伊豆の国市は江間にある北條寺には、2代執権北条義時公と伊賀の方夫妻のお墓がある。北條寺は義時公による創建じゃ。かなり昔に訪問記を書いたのじゃが、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が始まったし、義時公をとりまく女性、姫の前、伊賀の方、阿波局について…
今回は、伊豆国の大豪族・伊東祐親について。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、娘の八重と頼朝の絆を引き裂き、頼朝を執拗に追い詰める「じさま」こと祐親を、浅野和之さんが演じておられるが、はたして実際はどいうだったのか。
伊藤祐親の娘・八重姫。源頼朝公と恋仲になり、子を宿したが運命に翻弄された女性。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では新垣結衣さんが演じ、にわかに脚光をあびることになったので、今回は八重姫について紹介するぞ。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」がはじまった。三谷幸喜さんはネタ本は『吾妻鏡』といってるし、今日は『吾妻鏡』についてじゃよ。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の予習のため、13人を順番にまとめていく企画のラスト13人目は北条義時公のこと。執権政治を確立し、武家の都・鎌倉の基盤をつくった「得宗」の祖、ドラマで演じるのは小栗旬さんじゃよ。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の予習のため、13人を順番にまとめていく企画の12人目は和田義盛のこと。ドラマで演じるのは横田栄司さんということじゃが…和田義盛は、なんかもう、いろいろとw あれもこれも書き出すときりがない御仁なので、今日のところ…
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の予習のため、13人を順番にまとめていく企画の11人目は三浦義澄のこと。ドラマで演じるのは佐藤B作さんじゃ。同じ三浦党の和田義盛をはじめ、鎌倉開府に尽力した坂東武者はどうも猪突猛進の印象があるが、三浦義澄は分別…
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の予習のため、13人を順番にまとめていく企画の10人目は比企能員のこと。ドラマで演じるのは佐藤二朗さんじゃよ。 鎌倉・妙本寺(北条氏に滅ぼされた比企能員の館があった)
得宗の祖・義時公が父・時政公を追放した「牧氏事件」。時政公失脚の原因をみていくと、そこには前妻の子であった政子殿や義時公と、後妻の牧の方の軋轢が見え隠れする。 北条義時
源頼朝公は相模川に橋供養に出向いた帰路、落馬がもとで体調を崩し、亡くなった。ただ、その死については、さまざまな憶測があり、暗殺説すらある。はたして頼朝公の死因は何であったのか。
仁田(新田)忠常について。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、お笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行さんが演じるということで注目を集めている。 仁田忠常
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送開始前に予習をしようと思い立ち、本日は北条義時公についてまとめておこうと思う。源頼朝公室・政子殿や初代得宗義時公の御父上であり、北条執権政治の嚆矢である時政公。大河では坂東彌十郎さんが演じることになってお…
元弘3年(1333)、北条高時以下一族門葉は、新田義貞に攻め込まれ、東勝寺の炎の中で自刃し、鎌倉幕府は滅亡した。ただ、その後も北条与党はさまざまな思惑をもって各地で蠢動する。今回はそのあたりを少々。
わし北条高時の遺児・邦時こと万寿丸と、時行こと亀寿丸について。鎌倉幕府が滅亡したのは元弘3/正慶2年(1333)5月22日のこと。その直前、新田義貞が鎌倉に攻め入る前に、わしは二人の息子を逃そうとしたんじゃ。